切迫流産になった時

お仕事

突然の大量出血!切迫流産になりました

 

今日は、わたしが妊娠初期に切迫流産になった時のお話をしようと思います。

 

職場が過度の人手不足で、もともと入籍が決まったときからあまりいい顔はされてはいなかったさいとう。

 

「どうせ今後妊娠したらいなくなる人材なんだから個人の仕事は残さないでちゃんと引継ぎしておいて。」

 

と入籍直後に言われ、

 

「前の職場で妊娠した人たちは、黙ってトイレで吐いたりはしてたけど、ちゃんと仕事はこなしていたし、誰にも迷惑をかけたりしてなかったのに。」

(これはわたしの前に妊娠したスタッフが妊娠悪阻で急に欠勤したり、その後数か月休職したことに対しての発言だけれど

 

などなどの発言が平気で飛び交うスポ根な職場なので、正直妊娠が発覚して嬉しかったのも束の間、次には仕事のことを考えて気持ちがズーンと地の底へ…

妊娠初期、そこそこ辛かったつわりの時期

 

つわり自体も、見たり聞いたりしていたものよりは重くはなかったとは言え、

通勤ラッシュで押しつぶされながらの電車通勤は、おなかの赤さんへの負担はもちろん、何より揺れやにおいにやられての吐き気がとにかく酷くて毎朝瀕死

 

脂汗をかきながら電車に乗っては途中下車して嘔吐…

でも迷惑はかけられないから遅刻はできない…

途中下車の分も含め、朝家を出る時間もどんどん早まっていく…

オロロオロロロロ

と気合いで毎朝出勤していました。

 

仕事中も隙を見てトイレで吐いていたので、

マイゲロ用コップ☆

なるものをトイレに常備していたし、たとえどんなに体がしんどかろうが、
吐き気が止まらず診療補助毎にトイレに駆け込もうが、
診察中は具合の悪い素振りを見せて患者さんにご迷惑を掛けてはいけない、
仕事に穴をあけてはいけない、
迷惑をかけてはいけない…と常に必死。

直接何かを言われたわけではないけど、

「前の職場の人は迷惑をかけなかった」とか
「なんで妊娠したからってこっちが気を使わなきゃいけないの」とか

「好きで妊娠したんだから、多少辛くても弱音を吐くな」とか

過去に妊娠したスタッフへの発言や、態度を見たり聞いたりしていたから、相当なプレッシャーを感じながら仕事をしていました。

 

みんな忙しそう…変わって貰ったら迷惑かけるかも…

 

そんな感じで周りにめっちゃ気を使いながら仕事をしていた妊娠9週目。

 

おなかに衝撃が加わる可能性がゼロではない職種なので、危なそうな処置の時はなるべく変わってもらう様にしていました。
しかし、その日来ていた危ない子の処置の時、他の人に診療補助をお願いしたけど、聞こえなかったのか変わって貰えず、

すぐに出てくれば大丈夫、気を付けていれば、大丈夫、大丈夫。

 

盛大なフラグを抱えながら、それでも細心の注意を払いながら、処置に入ったものの…

そう思っているときに限って、心配事が現実になるのってなんでなんですかね。

 

 

暴れる大型犬に、思い切りお腹を蹴り飛ばされた!

 

案の定、その子は大暴れ。

わたしは咄嗟に身を引いたものの、おなかに大きめの衝撃を食らってしまったのです。

瞬間はズキッとおなかが痛んだけれどその後は何も感じなかったし、そのあと心配で何度かトイレで確認してみても出血もなかったので、定時まで普通に仕事をこなしました。

そしてその帰り道…

 

帰り道、生暖かい物が流れ出る感覚が…

 

大丈夫、大丈夫、と自分に言い聞かせながらの帰り道。

モヤモヤっと下腹部に違和感を感じたあと、生理の時のような、あの、ドロっと何かがたくさん出てくる不快感を感じました。

あぁ、これはもう…と思って慌てて帰宅して、トイレに駆け込んでみたら案の定。

 

「多少の出血は気にしなくてもいいけど、生理2日目より多い出血があったら連絡してね」と聞いていたまさにそれ。

 

大量の出血と、血の塊のようなものがどっと出ていました。

一瞬でこれはもうダメだと思って、号泣しながら旦那さんに電話。
後にも先にも、こんなに取り乱したのは初めてだったと思います。

旦那さんは、とにかく冷静に指示を出してくれた。

旦那さんは真っ先にわたしの身体の方を心配してくれて、ただうわ言のように「ごめんなさい」と泣きながら謝るわたしに
「あなたのせいじゃない、まず病院に行こう」って促してくれた。
その電話のおかげで少し冷静さを取り戻して、すぐに病院に電話して病院に向かうことになりました。
病院に向かう道中も、普段は携帯不携帯でほとんど連絡がつかない旦那さんから
「気をつけて病院に向かってね」とか
「俺も今電車乗ったからすぐ病院に向かうね」とか連絡をくれてとにかく心強かったです。

とにかく前向きな先生の言葉に救われる

21時を過ぎていたにも関わらず、病院に電話をしたらすぐに来て!と言ってくれました。
病院につくと、すぐに看護師さんが対応してくれて、血のついたパンツを見せて、あらあら結構出ちゃったわねーみたいな会話をしました。
そのあと、緊急の帝王切開を終えた先生がすぐに来てくれて、エコー検査をしました。
血のついたパンツを見せたり、腹部への衝撃があった事やらを聞いても、先生は一切マイナスな事を口にしませんでした。
「ほら大丈夫、赤ちゃん、頑張ってくれてるよ」
診察台の上に座ってからも、ポタポタと落ちるくらいの出血が続いていたにもかかわらず、
赤さんの心臓は元気に動いてくれていました。
「ほら、心臓は元気に動いてるから、とりあえずトイレ行ってきなよ…膀胱、ものすごいパンパンだよ
そう、わたしは、お腹を蹴られて仕からずっと、トイレを我慢していたのです
深夜の診察室に先生、看護士さん、わたしの爆笑が響き渡る中、ひとり待合で待たされていた旦那さんは、この笑い声がわたしの悲痛な泣き声に聞こえたらしく、
あぁ、駄目だったのか…とひとり肩を落としていたようです…
誤解させてごめんよ…だって、本当におしっこめっちゃ我慢してたんだ、わたし

切迫流産になったら結局どうしたらいいの?

エコーで心臓は動いているけれど、子宮内で出血があることが確認され、
“切迫流産”であるとの診断を受けました。

 

“流産”とつくのですぐにでも流産してしまうのかとグッと身構えましたが、先生が詳しく説明してくれて、認識が改まりました。

 

切迫流産は”流産しやすい状態”のこと。

先生に聞いたところ、切迫流産というのは、普通の状態より、流産しやすい状態になってしまっているという事を指すようです。
出血があるうちは要安静!少しの間休職してください、とのことでした。
診察を終えて待機室で待つ旦那さんの泣きそうな顔を見た瞬間は、申し訳なさやら色々ごちゃごちゃした感情が湧いてきて、心の底から抱きしめたいと思いました。

先生からの説明を聞いている間も、旦那さんはずっとわたしの背中をさすってくれていて、
お母さん、医療職だし同業の忙しさもよく分かるから、お休みをとるのが難しければ、俺すぐに診断書書くよ?と言ってくれた先生に、
「いえ、無理だと言われるなら、まず自分から話を通すので。」
と言ってくれました。
この日は夜ご飯も作らないで安静にしてほしい、ってことで、夜ご飯を買い込みまっすぐ帰宅して、翌朝には職場に連絡して、無事にお休みを貰うことができたのでした。
あれだけ妊娠を切望していたにも関わらず、”ダメかもしれない”事態に直面して初めて、”自分が妊娠している”という自覚が芽生えた出来事でした。
もしこの時流産してしまっていたらと思うと、未だに胸がギュッと苦しくなります。

切迫流産は、何が原因で起こるかは分からない

妊娠初期…妊娠12週未満での流産は、ほとんどが染色体異常と言われています。
ここまでまるでお腹への衝撃が原因で出血して切迫流産になりました!という風に書いていますが、この時もし流産してしまっていたら、もしかしたら染色体異常だったのかもしれません。
娘さんが頑張ってくれたおかげで、わたしは流産を回避できたので染色体異常はなかったようだと言えますが、
実際に子宮内では出血が確認されたので、腹部への衝撃で出血してしまったのか、はたまた別の原因があったのか…結果として娘さんを危ない目に合わせてしまったわけです。
娘さんを守れるのは、わたしだけなのに…

休職中、1日の歩数が50歩いかない件

 

12週未満での切迫流産だったため、お薬で流産を予防したりとか安静にしたりとかで、流産を直接的に予防できるという科学的根拠はありません。

…が。わたしは必要以上に安静にして過ごしました。

 

というのも、仕事ができる程度のつわりといえど、結構張りつめて仕事をしていたので、お休みを貰えたことでドッとつわりが悪化してしまったんですね。

 

そんな状態だったので、1日中ベットでゴロゴロしながら、手の届くところに飲み物や軽食も置いていたので、それこそトイレとお風呂以外は全くベットから出ませんでした。

 

職場で理解して貰うために

その後。
次の診察で出血が収まっていることを確認してから、職場復帰しました。
そこで、妊婦だからって、めちゃくちゃ気を使いながらお仕事をするっておかしくね?
むしろなんであの人たちあんなに当たりきついわけ???と考えた結果、
「あいつ妊娠したから、出来ないことが増える」
「イコール自分達の仕事が増える」
という認識があるように感じました。
なので、復帰してから
  • 今回はこういう経緯で切迫流産になりました。
  • 医者にはこれをしてはいけないと言われました。
  • 今後はこんな事も起こり得る可能性があります
とちゃんと説明して、線引きを明確にする事で、
妊娠したせいであれもこれも出来ない!迷惑!から、
妊娠したらこれとこれは出来ない、けど他のことは出来る。と認識が改まり、
よりスムーズに仕事が出来るようになりました。
(例えば、レントゲン撮影、母子感染の可能性のある検体への接触、暴れる子の診療補助、重たい荷物を持つ事は出来ません。
忙しい時などには、一言、よろしくお願いします。と声かけをしました。
それ以外はだいたい全部の仕事をこなしていました。)
なんなら、復帰してからは「どうせいなくなるんだからと言っていたスタッフが、一番わたしの事を気にかけて心配してくれたりで大変ありがたかったです。
これから保育園や娘さんの体調次第でも色々と職場の人たちには迷惑を掛けることが増えるだろうけど、今後もしっかりと、伝えて理解しあえたら良いなぁ、と思っています。
産休入るまでフルタイムで働いてるわたしが言ってもなんの説得力もないかもしれませんが、
妊婦は、絶対に無理するべからず!
赤さんの事も頭にはありつつ、仕事で色々と言われるのが嫌で無理し続けた結果、こんなことになってしまって本当に後悔しました。
旦那さんにもたくさん心配を掛けてあんな顔までさせてしまって…

妊娠初期なんかは、まだお腹が出ていないからと理解して貰うのは難しいかもしれませんが、安定期入る前なんかは少し過剰すぎるくらい安静にしているのがちょうど良いかもしれませんね。

 

 

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